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文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約

Convention on the Protection and Promotion of the Diversity of Cultural Expressions

会議概要

議場

国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)第3回政府間委員会(2005年5月25日~6月3日)

募集人数 

13人~17人

会議フロント

会議監督 小森絵里花(大阪大学3年・神戸研究会)

議長 岡島慶太(中央大学3年・早稲田研究会)

秘書官 砂子竜太(神戸市外国語大学3年・神戸研究会)

秘書官&報道官 久保明日香(東京大学4年・早稲田研究会)

使用言語(公式/非公式/文書)

日本語・英語・自国語/日本語/日本語

国割(予定)

Afghanistan

Argentine

Australia

Burkina Faso

Canada

China

France

Germany

Israel

India

Japan

Mexico

New Zealand

Republic of Korea

Senegal

United Kingdom

United States of America

※全てシングルデリ

議題詳細

議題概説

2005年に国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の総会で採択された、「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約(文化多様性条約 )」と呼ばれる多国間条約の作成を模擬します。この条約は、その名の通り文化的表現の多様性を保護・促進するためのもので、一見異論の余地のない条約に思うかもしれません。しかし実は貿易に関して深刻な対立があります。文化産業で圧倒的に強い立場にあり、貿易の自由化を推し進めたいアメリカと、文化財の輸入による自国文化産業の衰退を脅威とする欧州諸国との間の、終わりなき議論の果てにこの条約が起草されました。

対立の背景には、戦後自由貿易を拡大するために結ばれた関税及び貿易に関する一般協定(GATT)の、多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の場で、もともとは例外扱いだったオーディオ・ビジュアル産品にも貿易自由化が求められたことがあります。そこでは妥協が図られましたが、交渉の結果成立した世界貿易機関(WTO)で今後もオーディオ・ビジュアル産品の自由化交渉が続くことが十分に予想されました。貿易規制派の欧州諸国は、経済的観点を重視して議論を進めるWTOではなく、文化振興を担うUNESCOで新たな条約を作り、自国の文化的な財・サービスを保護、促進することを目指しました。もちろんアメリカを始めとする自由化を求める国々からは強い反発がありました。

こうして起草された文化多様性条約ですが、貿易をめぐる論争だけでなく、人権や開発の分野における攻防もありました。文化産業が弱い途上国は、途上国の芸術家や文化の専門家、文化を担う者、並びに文化的な財やサービスが特恵待遇を得られるように人権の側面からアプローチしました。また、文化振興と経済発展を結びつけてグローバル化に立ち向かう開発の側面を重視して、文化産業が強い先進国との間の不平等を解消しようとしました。 その過程で自国の移民政策への影響を懸念した国々と、特恵待遇のあり方を巡って対立する場面がありました。

投票に際して、史実ではUNESCOの慣行であるコンセンサス採択に至らず、3分の2の賛成多数で条約が採択されました。文化的な財・サービスの貿易における自由派と規制派の対立、文化と開発を結びつける野心。さまざまな思惑が交錯する中、この条約の完成に向けて各国は国益をかけた激論を繰り広げることとなります。

 

議題設定理由

自分の頭で考えることを楽しんでほしいとの思いから、論理的あるいは戦略的な未来創造に重きを置いたオーソドックスな会議になるように議題を設定しました。

未来創造という言葉には、成果文書の一つ一つの文言が与えうる影響を見据えることと、今後の国際関係に与える影響を考慮しながら会議中に行動することの、二つの意味が込められています。会議をすることや決議を採択することによって今後の様々な分野において世界が影響を受ける会議にしたいと考えました。そのうえで

①決議採択の先を見据えて、決議それ自体及び決議の各文言が未来に与える影響を具体的にかつ多角的に分析する。

②担当国の国益がどのように決議の文言に反映されうるのかを理解し、論理的に担当国の国益に資する文言を考え出す。

③国益に資する文言や議論・交渉となるように戦略的かつ緻密に打ち手を考え出し、抜かりなく実行する。

この3点が実現可能な議題を選択しました。今回の議題である「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」は法的拘束力のある条約で、今後の国際社会に一定程度影響力がある成果文書です。また、文言の一言一句に対立が如実に現れる性質を持っています。つまり、参加者が争点に関する知識を多少なりとも持っていれば、他人や史実に頼りきりになることなく、自分の頭で担当国の現状から担当国の望む文言を具体的に思い描くことができ、かつ自分の力で文言の合意点を探るナマの議論や交渉ができると考えました。また、文言作成だけではなく、本来スピーチ時間のないUNESCOの政府間委員会の特徴を考慮し、独自に設定した記者会見という仕組み  を通じて国際社会にメッセージを発し未来への布石を打つことができるように会議を設計することも可能だと考えました。 

一つ一つの文言の意味や、担当国の主張の本質を理解したうえで、自分の頭で考えて担当国に資する最適解を会議中に見出していくことがこの議題では可能だと判断しました。以上のことから、論理的あるいは戦略的な未来創造に重きを置く会議にふさわしいと判断して「文化多様性条約」を議題に設定しました。

 

 

会議詳細

会議の特徴

文化多様性条約の人権や開発に関する16条と、貿易に関する20条を作成する会議で、コンセンサス採択を原則とします。条文草案をもとに基本的に議論(インフォーマル)ベースで腰を据えた議論を行いながら、コーカスにて戦略的な交渉や細やかな文言修正を行っていくことになります。  

・議論/ 交渉する条文が16条と20条に絞られていることにより、深い議論や交渉が可能です。条文は条約の中でも対立が特にはっきりとしていて議論や交渉のしがいがあり、他の条文と切り離しても話せるユニークな争点をもっているため、なるべく不自然ではない形でしっかりと議論や交渉ができます。

・利害を持った国ばかりで構成される少数の国割により、どの国も言いたいことを持って会議に臨むことができます。

・文言次第で国益が大きく左右されるため、担当国の立場をきちんと理解し、自分の頭で考えて妥協点を探る楽しさがあります。

・UNESCOのコンセンサス採択が原則という特徴を活かし、今会合でもコンセンサス重視の設定を強化した会議設計にしているので、合意点を見つけるための暗中模索に真っ向から挑めます。フロントが提示する会議設定の中で、参加者の方々がいかに国益を発見し、議論/交渉をし、担当国にとって望ましい未来を創造するかを楽しみにしています。

会議のポイント​

単純明快な答えが存在しない中で、自分の力で考えて未来を創造することの面白さを体感できるような会議を提供したいと思います。知らないことでも検索すればすぐに答えが分かる、あるいは分かったような気になれる現代において、自分の頭で考えることを勧めます。他人の考えや史実をコピー&ペーストするのではなく、担当国の主張の意図を理解し、他でもない自分の頭で国益を設定して、ナマの議論や交渉の中で自分の力により妥協をつかみ取る体験をしてほしいです。物事を深く考えることが好きな方々はもちろん、普段あまり物事を熟考しない方々も、会議を通じて自分の頭で考える面白さに触れ、多角的な分析力や、分析をもとにした創造力、未来を予測しようとする力を得てほしいと考えています。

こんな人におススメ!!

・夢や理想だけを語るのとは異なり、国益を背負って現実を見据えた未来創造をしてみたい人

・文言がどのように国益を左右するかを理解しながら、しっかりと議論や交渉をしてみたい人

・普段はボーっと生きているが、機会があれば物事を深く突き詰めて考えてみたい人

・論理を考えることが好きな人

・「文化」「貿易」「人権」「開発」のいずれかに興味がある人

会議監督紹介

会議監督自己紹介

小森絵里花(こもり えりか) Director

胸躍る関西大会の時期が近づいてきましたね!今年で参加が3年目になる、神戸研究会老メンの小森絵里花です。

大学は大阪大学・法学部・国際公共政策学科というところで、国際関係論や国際法などを勉強しています。模擬と大学の授業の内容がかぶることが多く、毎日が楽しいです^^

プライベートでは、絵・音楽・植物が好きで、美術館巡りと植物園巡りが趣味です。星を見ることも好きです。あと、森見登美彦さんの『有頂天家族』という本がお気に入りで、その本のなかに出てくる「面白きことは良きことなり」という言葉をモットーに、日々を楽しみ、面白く生きています。

国際法や文化など私の趣味が詰まっているともいえる今回の議題で、会議作成に精一杯取り組みます!なにか面白いことがしたいな、なんて人。一緒に会議で楽しみませんか?

 

<他己紹介>

関西模擬コッカーのホープ。持ち前のゆるふわな雰囲気とは裏腹に、秘めたる情熱を持つ女。その明晰な頭脳から発せられる言葉の端々に教養を感じずにはいられない。2019年夏。関西という地において模擬国連史に残る伝説の会議を設計しようとしている。(岡島)

小森:めっちゃ褒められていて嬉しいです!

 

ミュシャとギターとレディグレイを嗜む神戸研一のゆるふわ模擬こっかー。しかしゆるふわと侮ることなかれ。その飽くなき探究心と、常に的確かつ明晰な言動には脱帽である。またNMUN経験があり、グローバルな一面も。好物は関西名物「歴史を刻め」。初めて食べた時の感動から生み出された崇高な語録は神戸研の伝説である。座右の銘は「面白きことは良きことなり」。そんな彼女は果たして今年の関西でどんな歴史を紡いでいくのだろうか?(砂子)

小森:すうこうなごろくとは…?

 

左利き。和平交渉の研究に明け暮れるほのぼのLIFEが関西大会によって一変!アイドル、思想、ペンギンを語る3人のオタクとの会議作りが始まる!この先、一体どうすればいいの~?私は、ただ模擬国連が好きなだけなのに!次回、「尽きない思い」。想いよ、さあ『愛して』ますと叫ぶんだ!(久保)

小森:わかる人にはわかるのですが、私とフロント陣の要素が随所に盛り込まれています笑

会議監督になろうと思った理由

もともと模擬国連が好きでした。なかでも、国際社会の場で未来を創造する営みを再現する点が好きで、自由に思考を深めることができ、自分なりの発想で未来への布石となる結果を残すことができることが、模擬国連の醍醐味だと思っていました(今も思っています)。この面白味を最大限に味わうことのできる会議はどのような会議なのだろう。どのように設計すれば考える楽しさを感じられるのだろう。そう考えるうちに、会議作成への興味も相まって、自分で考えて未来を創造することの面白さを感じられる会議を作成したいと思うようになり、関西大会にて会議の作成に携わることとなりました。

他会議フロント紹介

岡島慶太(おかじま けいた) Chair

中央大学法学部法律学科3年。早稲田研究会所属。私生活ではアイドルを推しており、ハロー!プロジェクトに人生を捧げている。つばきファクトリーは全人類必見のコンテンツだと信じている()模擬国連ももちろん真剣に取り組んでいる。君たちは新時代を目にすることとなるだろう。新しい模擬国連の時代に刮目せよ!!

 

砂子竜太(すなこ りゅうた) Secretary

国際政治とコウペンちゃんを愛する神戸研究会老メンの砂子です。これまで研究会&関西事務局総務、前期会議秘書官をやってきました。最近は主に事務方ですが模擬国連自体への情熱も衰えていませんよ。ご覧の通り個性的なフロントのこの会議で、貴方はどう考え行動するのか?この夏、皆さんの参加をお待ちしています。

 

久保明日香(くぼ あすか) Secretary & Press

関西弁と標準語のバイリンガルで、夢日記をつけることが趣味の久保です。早稲田研究会35期研究統括、同前期会議 会議監督、第17回関西大会 世界人権会議 会議監督をやりました。ジェンダー/セクシュアリティ研究を出発点に、人権に関心を持っています。座右の銘は、『偽りの神に抗え。』。この会議に出て、ロックに生きませんか?さあ想い出して、夢に生きてた頃を!

会議監督から意気込み・参加者へのメッセージ

「考える」ということは、模擬国連をするにあたって至極当然にすることです。その当たり前を実行するための会議を私は作りたいと考えています。みなさんは一つ一つの会議に、どれだけの力を費やしているでしょうか。今度こそ気合を入れて会議に臨みたいと思っても、議題や担当国の理解に真っ向から挑まないままに会議当日を迎えた経験はありませんか。あまり会議経験がない人は、成果文書の細かな文言操作にどう国益が左右されるのかがわからない、あるいは会議中に何が起こっているのかを把握できないことにより、会議中につまらない経験をしたことがあるかもしれません。当たり前だと思っていてもできないことは往々にしてあります。考えることが好きな人はもちろん、途中で諦めてしまい悔しい思いをした経験がある人、自分が何をやれば担当国の未来に貢献できるのかがよくわからない人が、自分で考えることを要求される会議で、模擬国連の楽しさを感じてほしい。そんな思いで随所に工夫をこらし、王道を行くオーソドックスな会議を設計します。みなさんには自分の頭で、限りある情報や知識をもとに自分なりに論理的に、ときに戦略的に思考して、具体的に会議後の世界を念頭に置きながら未来を創造してほしいと思います。自らの行動が未来を創造するということを実感できる会議を、共に作り上げていきましょう!

キャッチコピー

え?まだググってんの?

ある程度リサーチをした後に、自分の頭で考えてほしいという思いをキャッチーなフレーズにしました。

模擬国連で面白いのはやはり、実際の外交現場を模擬しつつも、自分なりに未来を創造することができる点です。模擬国連はあくまで模擬国連で、本物の国連の再現はできないのかもしれません。しかし、その型を通して自分で如何様にも思考を深めることができることが面白いと思いました。また、会議では最終的に、会議後の国際社会を一定程度拘束しうる成果文書を作成するのですが、成果文書の作成を通じて未来の行く末を創造することができるのも、面白いところの一つだと考えました。

しかし、模擬国連をやっていると、各国の発言を、なぜその国がそのように主張するのかという本質を考えないままにそのまま自分の主張の根拠にしたり、史実の文書のコピーを使ったりする場面がたびたびあります。自分が何をやっているか分からないままに行動するのは惜しいことだと私は思います。加えて誇張を恐れずに言うと、担当国のスタンスや文言の意味を理解できていれば、自分で実際の外交結果よりも最適だと思える結果を導くことができる可能性があるのに、自分の力で考えることをやめて他人や史実に委ねてしまうのはもったいないと思います。

情報を収集しなければ考えるための材料も集められないので、ネット検索や文献の参考は大いに推奨します。大事なのは、その後、リサーチした内容をもとに思考を深めることです。コピー&ペーストをするだけでは模擬国連の醍醐味を味わい尽くすことはできません。大事なことは検索しても出てこないものです。だからこそ、リサーチをした結果をもとに自分の頭で考え、自分の力で未来を創造することを意識して会議に取り組んでほしいと思い、この言葉をキャッチフレーズにしました。